脚本家を目指せる専門学校・大学の選び方

脚本家を目指せる専門学校・大学の選び方を表すアイキャッチ。机に並んだ学校案内と台本

当サイトの記事は編集部が業界団体・公的機関の公式サイトなどの公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に講座・スクールへの案内を含みます。

脚本家になりたくて進路を考えている時、『専門学校に行くべき?大学で学ぶべき?それとも講座で十分?』と迷う方も多いはずです。

結論から言うと、脚本家に専門学校は必須ではありません。大事なのは、学ぶ期間・学費の払い方・書く本数・業界とのつながりの4つで、自分の状況に合う学び方を選ぶことです。

この記事では、専門学校・大学・社会人向けの講座を4つの軸で比べる表と、立場別の選び方を紹介します。

目次

脚本家に専門学校は必要?まずは結論から

先に結論

脚本家になるための必須の資格や学歴はありません。脚本家の専門学校や大学は「書く時間と仲間と指導をまとめて手に入れる場所」と考えると、自分に必要かどうかを判断しやすくなります。

脚本家は、映画・テレビドラマ・アニメ・舞台・ラジオドラマなどの脚本を書く仕事です。

どの学校を出たかより、どんな脚本を書いてきたかが見られる仕事なんです。

脚本家の仕事の中身は、脚本家とは?仕事内容と役割をわかりやすく解説 でくわしく紹介しています。

脚本家になるまでの道のり全体は、脚本家になるには?未経験からデビューまでの道のり で紹介しています。

学校で得られるもの、学校でなくても得られるもの

学校に行くと何が手に入るのかを、ほかの学び方と比べてみましょう。

得られるもの学校で得やすいか学校以外での得方
書式や構成の基礎得やすい本・講座でも学べる
書く習慣と締め切り得やすい講座の課題・コンクール
作品への指導得やすい講座の添削
一緒に書く仲間得やすい講座・勉強会
映像や舞台を作る経験学校によって違う自主制作・劇団など

こうして見ると、学校でしか得られないものは意外と少ないですよね。

ただ、これらを「まとめて、毎日の生活の中で」得られるのが学校の強みなんです。

専門学校・大学・社会人向け講座を4つの軸で比べる

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。

学校の名前やイメージで選ぶ前に、学び方そのものを4つの軸で比べてみてください。

4つの比べる軸

学ぶ期間、学費の払い方、在学中に書く本数、業界とのつながり。この4つを並べると、自分の生活や目標に合う学び方が見えてきます。

比べる軸専門学校大学(映像・文芸系)社会人向けの講座
学ぶ期間学科によって違う4年が基本半年ほどの講座もある
学費の払い方年ごとにまとめて払う形が多い年ごとにまとめて払う形が多い講座ごとに払う形が多い
書く本数授業の課題で書く機会が多い授業によって差がある課題と作品指導で書く
業界とのつながり学校によって違う学校によって違う現役の脚本家が講師の講座もある
通い方平日の昼に通学が中心平日の昼に通学が中心夜間・週末・オンラインもある
向いている人高校卒業後に集中して学びたい人脚本以外も幅広く学びたい人働きながら学びたい人
脚本家を目指せる専門学校・大学・社会人向け講座を、学ぶ期間・学費の払い方・書く本数・業界とのつながりの4つで比べた図解

期間や払い方は学校や講座によって違うので、あくまで傾向として見てください。

具体的な学費や受講料は、各学校・講座の公式の案内で確かめましょう。

軸ごとに見るポイント

学ぶ期間は、長ければいいというものではありません。

長い期間をかけるなら、その間に何本書けるのか、どんな指導を受けられるのかまで確かめておきたいところです。

学費の払い方は、続けられるかどうかに直結します。

年ごとにまとめて払う形は途中でやめにくく、講座ごとに払う形は合わなければ別の学び方に切り替えやすい、という違いがあります。

『書く本数なんて、学校に入れば自然と増えるのでは?』と思いますよね。

実は、授業の中身によって、書く課題の量はかなり違うんです。

学校説明会などでは、「在学中に脚本を何本くらい書くか」を聞いてみると、学び方の濃さが分かりやすくなります。

学費の払い方で気をつけたいこと

学費を比べる時は、金額だけでなく、払う時期と、途中でやめた時の扱いも見ておきたいところです。

確かめておきたいこと

入学前にまとめて払うものがあるか、年の途中でやめた時に返金があるかは、学校や講座によって違います。申し込む前に、公式の案内や募集要項で確かめておきましょう。

講座の場合は、基礎のクラスだけ受けてみて、続けたいと思えたら次のクラスに進む、という形も取りやすいです。

4つの軸で自分の優先順位を決める

4つの軸のうち、どれをいちばん大事にするかは人によって違います。

次の質問に答えてみると、自分が何を優先したいかが見えてきます。

軸自分に聞いてみる質問答えが「はい」なら
学ぶ期間数年かけて、書くことに集中したいか専門学校・大学が候補
学費の払い方合わなければ途中で切り替えたいか講座ごとに払う講座が候補
書く本数とにかくたくさん書いて指導を受けたいか課題と作品指導が多いところ
業界とのつながり現役の書き手から直接学びたいか講師が現役かを確かめる

例えば、高校3年生で「脚本以外の勉強にも興味がある」なら大学、「とにかく書くことに集中したい」なら専門学校、という具合に絞れます。

社会人で「今の仕事はやめられない」なら、学費の払い方と通い方を優先して講座を選ぶのが現実的ですよね。

専門学校・大学を選ぶ時のチェックポイント

先に結論

専門学校や大学を選ぶ時は、パンフレットの印象より、授業で脚本を書く量と、作品を見てもらえる仕組みを確かめるのが大事です。学科の募集状況も最新の公式情報で確認しましょう。

小説やシナリオを学べる学科を置く専門学校や、映像・文芸系の学部を持つ大学があります。

ただ、学科の中身は学校ごとにかなり違います。

学校を選ぶ時のチェック
  • 脚本・シナリオを書く授業がどのくらいあるか
  • 在学中に書く作品の本数や長さの目安が示されているか
  • 書いた作品に講師から指導を受けられるか
  • 映像や舞台として形にする授業があるか
  • 講師に現役で書いている人がいるか
  • 学科の学生募集が続いているか

学科の募集状況は最新情報で確かめる

ここは特に気をつけたいところです。

専門学校の中には、小説やシナリオ系の学科の学生募集を停止したところもあります。

募集状況の確認を

数年前の情報やまとめ記事を見て志望校を決めると、その学科が募集をやめていた、ということも起こりえます。学科の募集状況は、学校の公式サイトや最新の募集要項で確かめてください。

案内の言葉をそのまま受け取らない

学校の案内には、魅力的な言葉が並んでいます。

ただ、言葉だけでは中身が分からないこともあるので、具体的に何をするのかを確かめておきましょう。

案内でよく見る言葉確かめたいこと
現場で学べる何の現場で、どのくらいの期間か
プロの講師が指導講師が今も書いているか、何の分野か
作品づくりが中心在学中に脚本を何本、どのくらいの長さで書くか
デビューを応援具体的にどんな機会があるか

『どれも良さそうに見えて決められない』という時ほど、この表の右側を1つずつ聞いてみてください。

学校の雰囲気を確かめる方法

学校の中身は、案内の文章だけではなかなか分かりません。

オープンキャンパスや体験授業、学校説明会があれば、参加してみるのがおすすめです。

確かめる場聞いてみたいこと
体験授業脚本を書く授業の進め方
学校説明会在学中に書く作品の本数、指導の受け方
在学生や卒業生と話せる場課題の量、書く時間が取れるか
作品の発表会など学生がどんな作品を作っているか
学校説明会で聞いてみたい質問
  • 在学中に書く脚本の本数と長さはどのくらいか
  • 書いた脚本には、誰がどのように指導してくれるか
  • 書いた脚本を映像や舞台にする機会はあるか
  • 学科の募集は来年度以降も続く予定か

例えば、体験授業で実際に短い場面を書いてみると、その学校の教え方が自分に合うかどうかがつかみやすいですよ。

進学以外の選択肢:講座と独学

専門学校や大学に行かなくても、脚本を学ぶ方法はあります。

特に、働いている人や、すでに大学に通っている人にとっては、講座や独学のほうが現実的なことも多いんです。

講座や独学のよいところ
  • 今の仕事や学校と両立しやすい
  • 合わなければ学び方を切り替えやすい
  • 夜間・週末・オンラインなど選べる講座もある
講座や独学で気をつけたいこと
  • 毎日の生活の中で書く時間を自分で作る必要がある
  • 仲間ができにくい学び方もある
  • 映像や舞台を作る経験は別に探す必要がある

団体の講座

日本シナリオ作家協会のシナリオ講座は、基礎科と研修科の2段階で、教室クラスとリモートクラスがあります。

春期(4月)と秋期(10月)の年2回開講で、基礎科は16歳以上が対象と案内されています。

講師は映画やテレビドラマの現場で活躍する現役の脚本家で、カリキュラムのおよそ3分の2以上が作品指導とされています。

日本脚本家連盟の日本脚本家連盟スクールは、脚本家クラスや放送作家クラスがあり、本科はおよそ6か月です。

通学・オンライン・ハイブリッドで受講でき、本科を修了した人向けの研修科・専攻科もあると案内されています。

民間のシナリオスクール・通信講座

民間のシナリオスクールや通信講座もあります。

選ぶ時は、次のところを比べてみてください。

民間の講座を比べる時のチェック
  • 添削があるか、何回受けられるか
  • 課題がどれくらいの間隔で出るか
  • 講師が現役で書いている人か
  • 通学かオンラインか、自分の生活に合うか
  • 受講期間と、修了後に続けられるコースがあるか

通信講座は、自分のペースで進められるぶん、締め切りを自分で決めておくと続けやすくなります。

独学と組み合わせる

独学で書式や構成を学びながら、作品を見てもらう部分だけ講座を使う、という組み合わせもできます。

独学の進め方は 脚本家は独学でなれる?スクールとの違いと続け方 でくわしく紹介しています。

進学するか迷っているなら、まずは講座で書いた作品を見てもらい、自分に何が足りないかを知ってから決めるのも一つの方法です。

講座を受けてから進学を決める流れ
  1. 開講時期に合わせて、基礎のクラスに申し込む
  2. 課題で短い脚本を書き、指導を受ける
  3. 書くことを続けられたか、何が足りないかを振り返る
  4. 足りないものが学校でしか得られないかを考える
  5. 必要なら、専門学校や大学の説明会に参加する

プロの添削を受けられる講座を比べてみると、次の一歩が見えやすくなりますよ。

シナリオ講座の案内

脚本を基礎から学ぶなら、プロの添削を受けられる講座を見てみませんか

日本シナリオ作家協会のシナリオ講座は、基礎科と研修科の2段階。教室クラスとリモートクラスがあり、映画やテレビドラマの現場で活躍する現役脚本家が作品指導をすると案内しています。

無料シナリオ講座の詳細を見る

受講料・開講日程・募集状況は公式サイトでご確認ください。

講座の選び方は 脚本家の教室・シナリオスクールの選び方 でも紹介しています。

高校生・大学生・社会人、立場別の選び方

同じ「脚本家になりたい」でも、今の立場によって選びやすい学び方は変わります。

『自分の場合はどれがいいんだろう』と迷ったら、次の表を目安にしてみてください。

今の立場選びやすい学び方考えておきたいこと
高校生専門学校・大学・講座脚本以外も学びたいか、集中して書きたいか
大学生今の大学に通いながら講座・独学卒業後の生活と、書く時間の作り方
社会人夜間・週末・オンラインの講座、独学平日に書ける時間をどれだけ取れるか
アニメの脚本に関心がある人学校・講座・独学のどれでもアニメ制作の流れも学べるか
高校生・大学生・社会人それぞれの立場で、脚本家を目指す学び方の選び方を示した図解

高校生の場合

高校生なら、進学先として専門学校や大学を選ぶことができます。

脚本だけに集中したいなら専門学校、脚本以外にも文学や映像、社会のことを幅広く学びたいなら大学、と考えると選びやすいです。

16歳以上なら受講できる講座もあるので、在学中に一度講座を受けてみて、書くことが続けられるかを確かめておくのもおすすめです。

進学先を家族と話し合う時は、「なぜその学び方なのか」を説明できるようにしておくと話が進めやすくなります。

家族と話す時に用意したいこと例
学ぶ期間と、その間に書く本数在学中に書く作品の目安
学費の払い方年ごとか、講座ごとか
学科の募集状況公式サイトで確かめた最新の情報
卒業後の進み方コンクール応募や講座の継続など

『脚本家なんて、と言われそう』と心配な方もいるかもしれません。

調べた内容を表にして見せるだけでも、真剣に考えていることが伝わりやすくなりますよ。

大学生の場合

すでに大学に通っている人が、あらためて専門学校に入り直すかどうかは悩みどころですよね。

結論から言うと、まずは今の大学に通いながら、講座や独学で書き始めてみるのがおすすめです。

書いた作品を見てもらったうえで、それでも学校で学びたいと思えたら、その時に考えても遅くありません。

大学の授業の中にも、映像や文芸、演劇など脚本につながる科目があるかもしれません。

まずは今の大学で取れる授業を調べ、空いた時間に講座や独学で書く、という組み合わせから始めてみてください。

大学生がまず試したいこと
  • 今の大学で、映像・文芸・演劇の授業が取れるか調べる
  • 映画や演劇のサークルで、脚本を書く機会があるか探す
  • 長期休みを使って、短い作品を1本書き切る
  • 書いた作品をコンクールに出してみる

社会人の場合

社会人なら、夜間や週末、オンラインで受けられる講座が現実的です。

平日は1時間しか取れない場合でも、週に1場面ずつ書けば、半年でかなりの量になります。

例えば、平日のうち2日を書く日、1日を読み返す日と決め、週末に講座の課題に取り組む、という回し方なら続けやすいです。

講座の開講時期は春と秋のものが多いので、始めたい時期から逆算して申し込みの準備をしておきましょう。

アニメの脚本に関心がある場合

アニメの脚本家を目指したい人は、アニメ制作の流れを学べる学校を考えることもありますよね。

アニメの専門学校は、学科によって学ぶ中心が違い、脚本を書く授業が多くない学科もあります。

脚本を書きたいなら、志望する学科で脚本を書く授業がどれくらいあるかを先に確かめておきましょう。

アニメの脚本ならではの仕事や入口は、アニメの脚本家になるには?シリーズ構成との違いと入口 で紹介しています。

知恵袋でよくある相談に答えます

脚本家と専門学校については、知恵袋にも相談が寄せられています。

よく読まれていた相談を要約してお答えしますね。

脚本家志望は専門学校に行くべき?

「将来脚本家になりたいが、専門学校に行こうかどうか迷っている」という相談がよく読まれていました。

結論から言うと、専門学校は脚本家になるための必須の道ではありません。

行くかどうかは、「毎日書く環境がほしいか」「まとまった期間を学ぶことに使えるか」で考えると判断しやすいです。

迷っているなら、先に講座や独学で何本か書いてみて、自分が書き続けられるかを確かめるのも一つの方法ですよ。

学校で学んで制作会社に入る以外のルートはない?

「専門学校や大学で学び、制作会社に就職する以外のルートはないのか」という相談もありました。

ルートは1つではありません。

ルート中身
コンクールに応募する書いた脚本で読んでもらう
講座やスクールで学ぶ作品指導を受けながら書く
制作の現場に関わる制作会社や劇団などで経験を積む
独学で書き続ける締め切りと読み手を自分で作る

どのルートでも、書き上げた作品があることが前に進む力になります。

例えば、学校に通いながらコンクールに応募する、働きながら講座で学ぶ、というように、いくつかのルートを組み合わせる人も多いです。

学校は入口の1つであって、そこを通らないと脚本家になれない、というものではないんです。

アニメの専門学校から脚本家を目指せる?

「アニメの専門学校に入学を考えているが、脚本家への道につながるのか」という相談もありました。

アニメの専門学校でも、脚本やシナリオを学ぶ授業があるかどうかは学校や学科によって違います。

志望する学科で脚本を書く授業がどれくらいあるか、学科の募集が続いているかを、公式の情報で確かめておきましょう。

相談から見えるポイント

どの相談でも、学校に入ること自体より、在学中や卒業後に何本書けるかが大事、という点は共通しています。

よくある質問

脚本家になるには専門学校と大学のどちらがいいですか?

どちらが正解ということはありません。脚本に集中して学びたいなら専門学校、脚本以外も幅広く学びたいなら大学、と考えると選びやすいです。働きながらなら講座も選べます。

専門学校を出れば脚本家になれますか?

専門学校を出ただけで脚本家になれるとは限りません。在学中から作品を書き、コンクールに応募するなど、作品を読んでもらう機会を作っていくことが大事です。

社会人から専門学校に入ってもいいですか?

入学できる学校もありますが、平日の昼に通う形が中心のことが多いです。今の仕事と両立するなら、夜間や週末、オンラインで受けられる講座も比べてみましょう。

専門学校の学科がなくなっていたらどうすればいいですか?

同じ学校の別の学科で脚本を学べるか、ほかの学校や講座で学べるかを探してみましょう。学科の募集状況は、学校の公式サイトや最新の募集要項で確かめるのが確実です。

学費はどう比べればいいですか?

学費の金額だけでなく、学ぶ期間と払い方、在学中に書ける本数をあわせて比べるのがおすすめです。具体的な金額は各学校・講座の公式の案内で確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 脚本家に専門学校は必須ではなく、学歴より書いてきた作品が見られる
  • 専門学校・大学・講座は、期間・学費の払い方・書く本数・業界とのつながりで比べる
  • 学科の中身や募集状況は、最新の公式情報で確かめる
  • 進学以外に、団体の講座・民間の講座・独学を組み合わせる方法もある
  • 高校生・大学生・社会人で、選びやすい学び方は変わる
脚本家ガイド

脚本家ガイド 編集部

脚本家の仕事内容、ドラマ・映画・アニメ・舞台・ラジオの脚本家になる方法、脚本の書き方やコンクール、学び方までを整理している脚本家の情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次